トランスジェンダーの就活は、文字通りトランスジェンダーの方が就活をする行為です。
こころの性とからだの性が一致していないトランスジェンダーの立場であっても就活をしなければならないといった事実に直面しています。
しかし、就活に当たっては、服装や職場選び、トランスジェンダーであることを開示したいといった悩みが付きまとっているのも事実です。
そういった疑問について、どう対処すればいいか解説していきましょう。
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トランスジェンダーでも就活の優遇はない
トランスジェンダーは、決して何らかの障害を持っている状態ではありません。
そのため、障がい者枠などの就活における優遇が設定されていないのです。
むしろそういった枠を背ってしてしまう事自体がトランスジェンダーに対する差別につながる恐れもあるため、他の一般の就職枠に対して就活をしなければならないのです。
就活に当たって性別による就職枠の制限を設けてはいけないということなので、トランスジェンダーも当然性別の枠の制限には当てはまらないため、理論的には性別の制限なく就活が可能です。
実際性別と業務遂行能力とは関係ないため、適性や能力で採用選考をしてもらうようにすることは当然のことなので、優遇などをあてにせずに就活を行うのがおすすめです。
現に、厚生労働省が事業者向けに採用選考について示した「公正な採用選考の基本」には次のようなことが書かれています。
「障害者、難病のある方、LGBT等性的マイノリティの方(性的指向及び性自認に基づく差別)など特定の人を排除しないことが必要です。
特定の人を排除してしまうというのは、そこに予断と偏見が大きく作用しているからです。
当事者が不当な取り扱いを受けることのないようご理解をいただく必要があります」このようにトランスジェンダーであっても堂々と就活をしましょう。
トランスジェンダーで就活する場合の服装は?
トランスジェンダーで就活する場合の服装は、自分の性自認に合わせた服装で臨みましょう。
たとえば、女性の体ではあるものの自分の性別は男性であると認識しているFTMの方であれば、男性用のスーツで就活をしても問題ありません。
逆にMTFの方であれば女性向けのスーツで就活をしても良いでしょう。
ただ、性別に関係なくTPOをわきまえた服装で就活をする必要があります。
いたずらにトランスジェンダーを強調して就活にふさわしくない服装をするのは、問題行為です。
また、なんとなく他の就活生の目が気になるとか、他の求職者の方の視線があるかもしれないといったことが不安な場合はキャリアアドバイザーに相談するのがおすすめです。
また、事前に就活先の人事へ相談しておくと可能性は低いですが、何らかの配慮をしてもらえる場合もあります。
このように服装については特に不安になることはなく、面接対策など肝心の就活対応に力を注ぐようにしましょう。
トランスジェンダーの就活で企業の姿勢が見える
就活しているトランスジェンダーを拒むことは、企業の姿勢を見る絶好の機会です。
表面上はトランスジェンダーにも理解があるという姿勢を取っていても実際に採用する場合は、企業の本音が見えてきます。
例えば、トランスジェンダー採用の前例がないので採用は難しいと言ってきた場合は、前例がないと動けない保守的な企業であることや立場に対して差別的な姿勢を持っている企業であることが分かります。
あからさまにそういった発言をする人事採用担当がいたら、厚生労働省の「公正な採用選考の基本」に反する言動だとはっきり言いましょう。
ただ、そういった発言をするような企業は就職が決まった後も何らかの性差別を受ける可能性が高いため、むしろこちらから辞退したほうが良いと思います。
ちなみにトランスジェンダーであることをカミングアウトするかしないかといったことも問題になりますが、個人の自由なので必要ないと判断したら就活でも肉体の性に沿った対応をしても良いです。
もちろんそうでない場合は堂々とした姿勢で自分の自認する性に従って行動しましょう。
トランスジェンダーの就活がつらいと感じたら
トランスジェンダーの就活は、他の性の就活に比べてハードルが高くなる可能性があります。
そういった状況に直面すると何らかの精神的に不安定な状態となり、精神障害を引き起こした複合的マイノリティになる恐れもあるのです。
そうなった場合、就活自体が難しくなることも少なくありません。
それでも就活を考えている場合は、複合的マイノリティのために活動する転職や就活支援のサービスがあります。
こういったサービスを利用すると、トランスジェンダーや精神的な不安定さを受け入れてくれる職場を見つけるのが容易になります。
トランスジェンダーだからと言ってこのようなことになってしまうのは、おかしいことではありますが、どうしても性別の壁を意識してしまう方もいるのも事実です。
会社側がトランスジェンダーを意識していないとしても、こちらが意識してしまうこともあるでしょう。
意識してしまって就活がうまくいかない場合は、支援を受けることも手段として用意されています。
トランスジェンダー 就活 転職まとめ
トランスジェンダーであっても就活による制限を受けることはありません。
また、特別な就職枠が設けられているわけでもないため、他の就活をしている方と同様に就活を進めることになります。
しかし、服装や企業の態度といった壁が立ちふさがることも少なくありません。
そういったことになった場合は、あらかじめ人事に服装を確認したり、就職のカウンセラーに相談したりといったことを行って就活をスムーズに進めるようにしましょう。
服装については、自認する性に合わせた服装でもかまいませんし、カミングアウトしたくない場合は体の性にあった服装をするのも自由です。
ただ、自分の意見や希望をきちんと採用担当者に伝えることが重要なので、服装などを気にする必要はありません。
ただ、TPOをわきまえた形で就職活動をするのが重要です。
それでもトランスジェンダーを自身が意識しすぎてしまい、就活が進まない場合は、マイノリティのための就活支援サービスなどを利用するのも有効な方法と言えます。
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以上、【トランスジェンダー 就活】隠して就活すべき?気になる就活事情…でした。